« 「西之島は大陸の卵」に疑義あり その5 | トップページ | 「西之島は大陸の卵」に疑義あり その7 »

2018年1月20日 (土)

「西之島は大陸の卵」に疑義あり その6

  比重の差により層状化する力

 田村氏他の科学者に送った質問の全文は「その2」にある通りだが、今までと同様、要約した「質問4」を以下に再掲する。

⒋ 地球の重力によって、全ての物質は中心に引き寄せられ、層状になっている。ところが、地殻と海洋との間だけがその層状態を乱し、大陸が偏在している。この大陸の偏在は、地球内部の力によっては引き起こされ得ない。地球の大陸は外因性の起源を持つのだと考えるべきだ。

田村氏[大陸の偏在はマントル対流によるプレートテクトニクスによるもので、地球史においては何度も超大陸(大陸が寄せ合わされたもの)ができています。よって大陸の偏在は地球内部の力によって引き起こされたものです。]

金森氏[It is true that the long-term equilibrium state will be a layered structure as you said, but the real questions are where and how the earth's ocean came about, and how much water exists in the Earth, and why the average ocean depth is 5 km etc. These are interesting questions, but we seldom talk about these things. There are people who are profound enough to think about the origin of the ocean. I remember only vaguely, but I am sure you can find lots of articles on this. 確かに長期的な平衡状態ということでは、貴方の言うように層構造になるでしょう。しかし本当の問題は、地球の海洋がどこでどのように生まれたか、地球にはどれだけの水が存在するか、何故平均的な海洋の深さは5kmか、等々でしょう。これらは興味深い問題ではありますが、我々がこうした問題を語ることはめったにありません。海洋の起源について考える博識な人々はいます。私はおぼろげに覚えているだけですが、この件に関する論文はいくらでも見つかるはずです。]

上田氏[このご意見は賛同しかねます。すべてが水のように振る舞えば偏在はしないでしょうが]

 この質問は前回の質問3と同様、比重がポイントである。この質問も、大陸の偏在は地球内部の力では引き起こされない、と説明もなしに断定しているため分かり難いものになってしまった。もっともこの場合は立場の違いでもあるので、質問の趣旨が分かったとしても、おいそれと納得してはもらえないだろう。

 確かに岩石は、それ自体を支える強度を持っている。しかし地殻の深部に行くほど高温高圧で、岩石も深部では半溶融状態になっている可能性が高い。マントルともなると、更に流動的なはずである。流動的でなければ、プレートテクトニクス説の大前提である大陸の移動は不可能だ。ところが地殻の基盤が流動的であるとすると、地殻全体には、比重の差に従って層状にしようとする力が働くはずである。

 プレートテクトニクス説は、対流の湧き出し口と沈み込み口においてだけ比重の差を語る。しかしその同じ比重の差は全体にも働き、大陸を平準化し、地球における層の一つにしようとするはずなのだ。マントルが流動的であるとすれば、大陸は移動すると同時に引き伸ばされ、薄く伸展されるはずである。この平準化、層状化は、水などが存在する場合、あるいは母天体の重力が大きい場合により大きく働き、大陸はより早くに侵食されたり、伸展されたりすると考えられる。

 ついでながらヤスーン仮説においては、原始大陸は数倍も規模が大きかったのだが、風雨により侵食され現在に至っている、と想定している。

« 「西之島は大陸の卵」に疑義あり その5 | トップページ | 「西之島は大陸の卵」に疑義あり その7 »

大陸の誕生」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1397932/71622061

この記事へのトラックバック一覧です: 「西之島は大陸の卵」に疑義あり その6:

« 「西之島は大陸の卵」に疑義あり その5 | トップページ | 「西之島は大陸の卵」に疑義あり その7 »