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2016年3月25日 (金)

日本国内旅行 その4

  柱状節理は溶岩流で出来る

 いったい柱状節理はどのようにして出来るのか? 一般的には、溶岩流の冷却によると考えられている(金森博雄教授と東京で8時間 その5)。倉敷市立自然史博物館のサイトには、右の図が出ている。疑問なのは、溶岩流の先端部の柱の向きである。その辺り流線型をしていて、根本が狭く上が広い扇型をしている。ところが現実の垂直型柱状節理は、デビルズ・タワー、デビルズ・ポストパイル、玄武洞など多くの場合、裾野広がりになっている。この矛盾を、定説からはどのように説明するであろうか?1_new

 溶岩流が垂直型柱状節理を作ることは、1983年の三宅島噴火により確認されているらしい。溶岩流の移動速度が遅い場合には溶岩湖と同じ状態にある訳で、冷却に伴って縦に亀裂が入ると考える方が自然である。しかしその場合、溶岩流の先端部はどうなるであろうか? 倉敷の図の場合のように本当に前傾しているのだろうか? 三宅島のフィールドで観測してみてもらいたいと願う。

 上掲の図の後、貫入岩の柱状節理の図も出ている。その場合には、両側の冷たい岩石に冷やされ、水平の柱状節理が出来る。柱状節理の成因に関する殆んど全ての説明は、溶岩流が上下から冷やされるのと、この貫入岩の場合だけである。しかしそれでは、前回掲載した写真の場合を説明することはできない。

 玄武洞の水平柱状節理(前回その3の右下の写真)は垂直型の節理の上を覆っているというだけではなく、横幅も長そうである。貫入によって両側から冷やされたとは考えにくい。空気や下の岩石によって冷やされたとも考えられない。

 今まで何度も繰り返し書いてきたように、玄武岩が水平方向に移動した時、その移動を反映した方向に節理が生じる、と私は考えてきた。玄武洞の水平柱状節理を説明するのに、この「移動」という概念なしに可能であるとは思えない。

 「移動」を示すもっと顕著な例が越前松島(その3の左の写真)の場合である。牛の角のような、片側が狭いこの形を、地質学者はどのように説明するであろうか? ネットで調べてみるが、どうしても見つからない。

 溶岩が火口に溜まった後、そこに水が溜まって火口湖になる。そこに、より高くに出来た新しい火口から流れ込んだ大量の溶岩が水で急冷されて、「移動」の方向を固定した水平柱状節理が出来る。越前松島の牛角型水平柱状節理を見て、私はそう推理する。

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 私のこの推理は火口湖についてのものだが、デビルズ・タワーのように火道由来(堆積岩中への貫入によるという説がありはするが、それを認めると、全ての火山は貫入による、と定義し直さなければならなくなる。いずれにしても、裾野広がりのその形からして、溶岩流由来のものでないことは間違いない)のものがあることからすれば、柱状節理の中には、火道で出来たものもあるはずである。雲仙普賢岳の火道掘削の結果、火道の岩石が板状になっていると分かった。やがて他の火山の火道も掘削されると、柱状節理状の岩石が発見されたりするかも知れない。そうなった時、各地の柱状節理が火道由来であるか溶岩流由来であるか、などが確言できるようになる。

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