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2016年2月25日 (木)

日本国内旅行 その3

  越前松島は柱状節理の博物館

 波が荒く時間もなかったため、越前松島のほんの一部を見たに過ぎない。それでも私は、その地の柱状節理が他には見られぬ素晴らしいものであることを一見で悟った。実に様々な形態がある。行く前に書いた(金森博雄教授と東京で8時間 その6)同じテーマを、実際に行って写真を撮った後の目で、もう一度ここで繰り返してみたい。

 そこでも書いたように私がその地を知ったのは、吉澤康暢氏の論文「越前松島玄武岩質安山岩の産状」による。その中の写真を比べてみると、柱状節理の様々な形態の違いが分かる。階段状の水平柱状節理の中心部に、垂直型の一部が残っているように見えるものもある。また、ドーム型の半球の中心から放射状に割れ目の入っている放射状節理もある。韓国慶州市の菊花(あるいは全方向に開いた扇)型はこの放射状節理の変形(同 その5)なのだろう。根室にも車石と呼ばれる放射状節理がある。溶岩が土中でか水中でか、プクーっと半球状に膨らみ、そのまま石になってしまったかの趣きがある。Photo


 前にも書いたように、そして吉澤氏も別のところで書いているように、越前松島は柱状節理の博物館だ。それらを示すためにならば、それらの写真を借用しなければならない。しかし私の興味は、水平の柱状節理とその接合部である。それならば、私の撮った写真だけで充分だと思う。

 階段状の水平柱状節理(写真右)に対する吉澤氏の説明は、貫入する溶岩が両側の岩石によって冷やされるからだという。私もその説明を認め、動きの速い場合遅い場合で、垂直水平どちらにもなり得るのかも知れない、と考えるようになった。2

 しかし、その時に提起した疑問は今も有効である。いやむしろ、現実の越前松島を見た後、本当に階段状節理が貫入によって出来たのか、疑問は強くなった。越前松島に水平柱状節理はかなり多く、規模も大きかった。その時も書いたように、両側の岩石によって作られる間隙が狭い場合は確かに、両側の岩石によって冷やされて階段状になり得るかも知れない。しかし広い場合には、両側の岩石による影響は小さくなり、中央部分への空気による放熱が大きくなりそうなものである。その場合には、水平な節理がそこだけ垂直になるはずとも考えられる。
Photo_2

 しかも問題はそれだけではない。下に垂直の柱状節理があり、その上を水平な柱状節理が覆っている場合(写真左)がある。 そのような場合を、貫入岩説では説明できない。この写真の場合、上の水平層は斜めに、牛の角のような不思議な形をしている。垂直、水平2層のよりはっきりした例は、玄武洞(写真右下)にもある。

 このような水平柱状節理の成因を、今までの冷却理論で、果たしてうまく説明できるものだろうか? もう一度検討し直してもらいたいものである。

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