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2013年8月15日 (木)

地震は水素爆発で起こる その8

  断層は地震の後に出来る

 山本寛氏は「地震学のウソ」の中で、「地震は断層によって起こる」という現在の地震学における学説を批判している。2008年の四川大地震の時に、「地震発生後1階と2階にいた低学年生徒たちが広場に着いたときは断層はまだ見られなかったが、その後コンクリートの破壊音を伴いながら段差が現われた」(地震学会ニュースレターより)という話を紹介している。そのことからすれば、地震がまず起こり、断層はその結果として生じたのだ、とするのが順当な考え方だろう。

 この地震と断層の問題は、私も扱ったことがある(地殻底のマグマ層 その151617)。今これを書くために、その時参考にした松田時彦氏の「動く大地を読む」(岩波書店 1992年)をもう一度調べ直してみる。「動く断層をみた話」という小見出しの箇所には、似たような例がいくつも出ている。そのうちの最も印象的な目撃談を以下に引用する。

[もっと直接的に、断層が地表にできていく様子を見ていた人がいました。1983年のアメリカのアイダホ州の地震のときの話です。そのあたりは背の低い草が生えている半分砂漠のような風景のところです。目撃者は夫婦で狩りをしていました。旦那さんが鹿を追い立てにいき、奥さんが崖から300メートルぐらい離れたところで、追われた鹿が崖に現われるのを待っていました。そのとき強い振動があって、奥さんの体は転がされました。その強い揺れがほぼおさまったころ、その崖に白い帯が現われ、およそ1秒の間に1・5メートルほどその崖が高くなりました。

白い崖というのは、いままで地面に隠れていた部分が新しく隆起して地表に顔を出した部分のことです。砂漠の表面は茶色っぽくなっていますから、いままで地面の下にあった部分が顔を出すとそれが白く見えるのです。]

 松田時彦氏は、日本の活断層についての大御所的存在であった。地表の断層が地震の振動の後で出来た数多くの例を知っていたはずである。その上でなお、断層が地震の原因であるとする「弾性反発説」の方を取った。しかも、「岩石はバネのようにというよりはむしろ粘土のように動くものであり、歪みを蓄えて弾性的に反発するわけではない」と考えていた石本巳四雄東大地震研究所所長の反対論を充分承知の上でなお、断層が原因であるという説の方を取っている。専門家には専門家なりの論理があるのだろう。しろうとの我々には計り知れない。

 学説によれば、沈み込むプレートはアスペリティと呼ばれるざらざらの部分で引っかかっていて、歪を蓄える。それが限界に達したときに、引っ掛かりがはずれて地震が発生するとも言われる。元機械系の技術者であった山本氏は「地震が一度起きたところでは、地震は再び起きない」と考え、次のように述べている。

[なぜなら、一度破損したところを溶接で補強しても、そこの強度は前より弱くなるのが通常であり、まして溶接作業ができない地中の「アスペリティ」では、一度破壊が起きれば、その断面は大変滑りやすくなり、再び歪エネルギーを蓄えることは不可能だと考えるからである。]

 私も彼の考え方に賛成である。以前私も、「地殻には、活断層やトランスフォーム断層が無数に出来るほどひびが入っている。ひびの入っているクシをはじいて、反発するはずもない。同様に、陸地にもコンニャクのような反発力はない」と書いた(地殻底のマグマ層 その15)。しろうとには当たり前に思えるこうした理屈も、専門家には通用しないのかもしれない。何ともおかしな話である。

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