« 地震は水素爆発で起こる その5 | トップページ | 地震は水素爆発で起こる その7 »

2013年8月 1日 (木)

地震は水素爆発で起こる その6

  深海掘削船「ちきゅう」の軌跡 

 前回書いたように、2011年1月に私は、深海掘削船「ちきゅう」についてを調べていた。ちょうどその頃の「ちきゅう」のホームページには、紀伊半島沖で、南海地震の想定震源域を掘削中と出ていた(地殻底のマグマ層 その22)。

 その後そのホームページをしばらく訪れないでいたところ、地震後のテレビニュースで「ちきゅう」の名前を聞き、びっくりした。掘削というのは時間がかかるはずである。1月に紀伊半島で掘削していたというのに、いつの間にドリルを引き上げて、三陸沖まで航海してきたのだろうか?

 最近になって再び、そのホームページを調べ直してみたところ、掘削は時間がかかるはずだという私の思い込みの方が、どうやら間違いらしいと知った。プロジェクトはいくつものものがあり、それらの期間は短い。言ってみれば、地殻底のモホ面にまで達するような深い穴を掘るプロジェクトはまだ始めていず、あちこちで、浅い穴をあけて回っているらしい。

 あの当時に紀伊半島沖にいたのも、わずか1ヶ月の短いプロジェクトのためであった。その後三陸沖に向かい、八戸港で係留中に3・11の地震と津波に遭遇した。

 ちょうど48名の小学生が船内を見学中であったが、彼らを乗せたまま港湾内で、渦巻く津波に翻弄(ほんろう)された。その時に、掘削時に船を一定位置に留めるためのプロペラの一つを損傷し、応急修理のため室蘭港へと向かった。

 私はこのニュースを聞いたとき、津波に巻き込まれて損傷を受けたことは残念であるとしても、沖合いで掘削中でなかっただけ良かったのでは、と思ったりした。もしも沖合いにいたら、3・11地震を引き起こした犯人だと疑われることになったかもしれない、と思ったからだ。

 ところが驚いたことに、もう既に疑われていたのだ。もしも「ちきゅう」が何らかの形で地震の発生に関与していたとすれば、地震が起こる時間まで知っていたはずである。見学のための小学生一行を乗船させたりはしないだろう。八戸港では、次のプロジェクトのための資材を積み込み中であった。津波警報が出てから、積荷作業を中断して避難行動をとっている。地震や津波が起こることを予め知っていての対応であるはずはない。恩田裕治船長とのインタビュー記事http://www.jamstec.go.jp/chikyu/magazine/j/future/no12/を読めば、プロペラ1基の損傷程度でよく済んだと思わせるような、大変な状況だったのである。建造費600億円もする貴重な船を、地震や津波を起こして、自分たちから危険な目に合わせるということはあり得ない。

 それでもなお、ネット上で「ちきゅう陰謀説」を唱えるものたちはひるまない。子供たちを見学させていたのはアリバイ工作だった、と書いている者もいる。一度思い込んでしまったら、何があっても基本的なシナリオは変えない、ということなのだろう。

 しかし、私から言わせると、「ひるまない」という点では科学者も負けてはいない。あんな謎だらけの巨大地震が起こった後でも、海溝型地震はプレートの沈み込みによって起こる、という基本的な見方を全く変える気はないようで、摩擦熱を調べるために「ちきゅう」で掘削する、などとある。仮に熱が見つかったとして、マグマに近いあたりである。摩擦熱を証明することにはならないだろう、と思う。

 この問題は、先にいってから改めて取り上げるつもりである。

« 地震は水素爆発で起こる その5 | トップページ | 地震は水素爆発で起こる その7 »

マグマ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1397932/52691861

この記事へのトラックバック一覧です: 地震は水素爆発で起こる その6:

« 地震は水素爆発で起こる その5 | トップページ | 地震は水素爆発で起こる その7 »