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2013年8月22日 (木)

地震は水素爆発で起こる その9

  水注入やダムによる誘発地震 

 山本寛氏の「地震学のウソ」においては、誘発地震についての記述がかなりの割合を占めている。デンバーでの廃液注入による地震、ダムが誘発した地震、CO2注入によるもの、水圧破砕法によるものなどが出ていて詳しい。日本関連では2004年10月の新潟県中越地震(M6.8)と2007年7月の新潟県中越沖地震(M6.8)とが、それらにより誘発された地震ではないか、と疑われている。

 この問題に関しては、島村英紀氏もいろいろなところで扱っている。「地震は妖怪 騙された学者たち」(2000年)の中で扱われている分、そして「日本人が知りたい地震の疑問66」(2008年)における分とは、既に私が引用している。(地殻底のマグマ層 その3)、(地殻底のマグマ層 その24

 彼のウェブサイトで扱われているのは、「地震学がよくわかる」(2002年)からの転載のようであるから、上記の2冊の本の間の時期に書かれたものである。したがって、上記2冊を合わせたものとほぼ同じことが書かれていると思われる。さらに、ウェブには付記がいくつかあり、新しい情報が付け加えられている。http://shima3.fc2web.com/sekou9701damzisin.htm

 さて、問題なのは「水の注入により何故地震が引き起こされるのか?」という点である。山本寛氏の仮説からすれば、地下に注入された水が分解され、それによって生じた水素が核融合を起こしたから、ということらしい。

 プレートテクトニクス説によれば、水により摩擦が緩(ゆる)み、蓄えられた歪が解放される、と考えられている。その考えに基づいて、地震をコントロールしようというアイデアもある。水を注入して小さな地震を何回にもわたって誘発してやれば、蓄えられたエネルギーが発散されるのではないか、というわけである。「地震を探る」(力武常次、山崎良雄共著、東海大学出版会、1975年)という本には既に書いてあるので、ずいぶんと昔から思いつかれていたようだ。

 歪が長いこと蓄えられるという考え方自体、私からすれば、かなり疑わしい。私がニュースレターにこの問題を書いていた1992年のころ、図書館で “The Earth” (Peter J. Smith, McMillan, 1986) という本を見つけて引用した。内容は、今となれば島村氏などによって書かれていることとほぼ同じなのだが、それらによって語られていない情報もある。イラストである。その本には、ダムにより誘発された地震として、公認されている地点を示す世界
 Img_3

地図が出ていた。 

 地震多発地帯にダムがあり、そこで地震が起こったとしても、それが自然のものか誘発されたものか、区別することは出来ない。したがって、誘発地震として認められたものは、それまで地震など起きたこともないような地帯のものに限られる。そのことを考慮した上でなお、残る疑問がある。普段は地震が起こらないプレートの中央部に歪が溜まっていたというのは、後から取って付けた理屈のようにしか思えない。

 プレート・テクトニクス説においては、地震多発地帯をプレートの境界として定め、それはプレート同士の衝突やずれ合いによって起こるのだと説く。それでは、オーストラリア南東部、ブラジル、アフリカ、ヨーロッパ、中国など、プレート内に起こった数多くのダム誘発地震を何と説明するのだろうか? それらは全て、断層のせいにするのだろうか?

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