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2013年3月 8日 (金)

地震は雷のようなもの その4

  地震は地下に亀裂を作る? 

 そもそも、地震はなぜ起こるのか?と考えてみる。
 私が一番印象に残っているのは、「地震の科学」(竹内均著、NHKブックス、1973年刊)における説明である。

[地震が一種の破壊現象であることは疑うべくもない。たとえば、大地震の時によく現れる断層面は、このような破壊がおこった面と考えられる。]

[大地震がおこると、これに引き続いてそれよりは小さい数多くの地震がおこり余震とよばれている。また余震のもととなった大きな地震を本震あるいは主震とよんでいる。]Photo_2

[余震のおこり方に関する第二の特徴は、本震の震央が余震域の中央にあるというよりもむしろ、その端に存在するということである。ちょっと考えると、余震域は本震の震央を取り巻いていた方が自然なように思われる。しかし、松沢武雄がくり返し主張したように、実際には本震が余震域の一隅に存在する場合が多い。第30図に示したのは、1960年5月のチリ地震にともなった余震の分布である。この図からもわかるように、チリ地震の本震は余震域の北の端にある。 ……チリ地震の際には、震源から出発した割れ目が南へ向けて走り結局750キロメートルもの長さの割れ目ができたことが知られている。]


 地下の岩石は大きな圧力のもとで、巨大な岩体もしくは岩盤(一体の岩石という意味で使う)になっていると思われる。その岩体の一箇所に亀裂が入り、それが一方向に走る、と考えるとチリ地震のイメージがはっきりする。

 それではその亀裂は、カーテンのような垂直型であるのか、平面に広がる水平型であるのか、と考えてみる。プレート・テクトニクス説の説明からすれば、水平型であるのが当然のはずだが、断層ということからすると垂直型のはずである。

 だいたい、チリ地震のときの断層はどのようなものだったのだろうか? たぶん日本の活断層図のようなものがあるに違いないと思い、インターネットをあれこれと探すのだが、なかなか見つからない。観測史上最大の地震なので、巨大なずれが航空写真でも見えるはずなのだが、それもない。グーグル・アースで探すと、その辺りは森林地帯のようである。もしかすると、それで上空からは見えないというだけかもしれない。

 断層の長さは、この本では750キロメートルとあるが、他では800キロとも1000キロともある。しかし不思議なことに、推定と書かれていることが多い。実際の地表の断層の長さによるのではなく、余震域の長さから、断層はこれだけあったはずだ、と推定されているだけなのかもしれない。

 いずれにしても、アメリカ西海岸カリフォルニアのサンアンドレアス断層ばかりが大きく取りざたされているというのに、そこで起こるどのような地震よりも大きな地震の発生源であるはずのチリ地震断層が、ほとんど話題とされることもない。何とも奇妙なことに思える。説明のつかないところは取り上げられない、ということなのだろうか?

 それはともかくも、地下の岩体の一箇所にひびが入り、それが地震によっては1000キロほどもの亀裂となって一方向に走っていく、というのが、地震の本などから受けた地震というものの印象であった。

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