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2012年3月22日 (木)

地殻底のマグマ層 その31

   岩に圧をかけると電気が生じる 

 今はない科学雑誌、「科学朝日」1995年8月号に、「ガリレオ工房」代表の滝川洋二氏が、VAN 法に関連した実験記事を書いている。 

[5500人以上の命が絶たれた運命の1月17日は、私たちのサークル「ガリレオ工房」の月例会に当たっていた。この日は、氷砂糖をペンチでつぶして、光らせる実験をしていた。 

部屋を暗くし、ギュッとペンチを握って力を加えると、氷砂糖が青白く光り、ついに砕けた。塩の結晶も、同じように光った。 

大震災にともなう発光や、電波の異常の情報を知って、ちょうどあの日、私たちが実験していた光と関係があるのではないか、と考え始めた。ちなみに、光も電波も同じ電磁波だ(光より波長の長い電磁波が電波)。…… 

水晶の成分は二酸化ケイ素で、花崗(かこう)岩ができるとき、その一部が結晶となったものだ。水晶が光るのなら、花崗岩も光るかもしれない。 

そこで、墓地で、使われなくなった花崗岩を拾って来て試すと、やはり光った。花崗岩は地下深部の代表的な岩石だから、地震の際の発光現象との関係を考えてみたくなる。…… 

水晶に圧力をかけてひずませると電圧が発生する(圧電効果)。…… 

水晶に圧力をかけて電圧が発生するなら、花崗岩を破壊したときも電圧が生じているのではないだろうか。 

花崗岩にリード線を付けて、この電圧を検出することができた。VAN の原理と同じである。] 

 このような実験の報告を読めば、VAN 法の原理は納得がいくし、私の仮説とも整合的である。地下のマグマにより圧力のかかった岩盤が、電流を発生すると考えられる。 

 1995年5月末に、金森博雄氏をパサデナの地震研究所に訪れた際、このVAN 法の問題をどう思うか、尋ねてみた。ただしその時には、この上掲の科学朝日の記事は、時期的に読んでいなかったはずである。 

 ギリシャ以外の地でいまだに成功例が出ていないのが、VAN 法の大きな問題点である、というのが金森先生の答えだった。そしてもっと肝心なことは、地震電気シグナル(Seismic Electric Signals 略してSES と呼ばれる)が地震の数日前にたった1回だけ出るのがどうしてか分からない。もしも岩石への圧電効果が地電流発生の原因であるならば、実際の地震直前に最大の地電流が起きそうなものである。 

 これは鋭い指摘である。岩石の破壊直前こそが、岩石に最も大きな圧のかかっている時期と思えるからである。 

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