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2012年2月21日 (火)

地殻底のマグマ層 その25

  火山を人工的に噴火させる

 ブログ用の文章のこのあたりを書いているのは昨年の1月末である。書くのが極度に遅い私は、あらかじめワードに下書きを書き溜めるようにしている。ちょうど深部低周波微動のことを偶然に知り、火山性微動との違いは何か、などと調べたり書いたりしていた頃、テレビのニュースを見て驚いた。霧島連山の新燃岳が噴火した、というのである。何だかタイミングがよすぎる感じがする。

 タイミングのよさといえば、火山の山体からその基部に向かってパイプを通し、地熱発電を行えば、という話もそれに近い。もしかすると、火山のエネルギーを奪うことによって、噴火を防ぐ効果もあるかもしれない。もちろん、地熱発電によって失われるエネルギーなど微々たるものだから、噴火をなくす、などということはあり得ないだろうが、水の注入によって地震を起こせるならば、噴火に対してもいくぶんの効果はあるかもしれない。

 我が家に遊びに来たワイフの友人、春木陽子さんにそんな話をしたところ、似たような話を知っている、と言って、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」という本を後日貸してくれた。私の持っている文庫本の方にはない「グスコーブドリの伝記」という話が出ていた。

 農民の暮らしを一緒になって心配する宮沢賢治らしく、貧困で父母を失い、孤児になった主人公が成人してから、奇抜な手段で冷害をなくす、という物語である。火山局というのがあり、火山の研究により、人工的に噴火させることに成功する、というのである。今でこそ二酸化炭素による温暖化は厄介物だが、宮沢賢治は、冷害を防ぐ良いものと考えていた。それにしても、二酸化炭素が温暖化をもたらすと、その時代から知っていたとは驚きだ。

 その話は、もう一つのちょっとした偶然に繋がる。一昨年日本で何冊かの本をまとめて買ってきたが、島村英紀氏の「日本人が知りたい 地震の疑問66」は、そうした本のうちの1冊である。実際に読んだのはつい最近になってであり、宮沢賢治の本の後だった。その本の中に次のような箇所があった。

[地震も火山の噴火も、地下にだんだんエネルギーがたまっていって、いまにも起きそうになっているときには、ちょっとした刺激が引き金を引いてしまうことは、じゅうぶんにありえることなのです。地震が火山噴火の引き金を引いたり、あるいは噴火が地震の引き金を引くことがあっても不思議ではありません。

宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」にあるように、人工的に噴火を起こすことも、あるいは可能かもしれません。]

 これについて書いてある項は、地震と火山活動は関係あるか?という質問に対してであり、地震のあと火山が噴火したり、噴火のあと大地震があったりという例が数多くあげられている。プレート・テクトニクス説では、それらがどのように繋がっているか、謎でしかない。

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