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2011年7月15日 (金)

原発問題を考える その3

  原発容認派はいまだに多い

 前回中曽根康弘氏の言葉を引用した「AERA 原発と日本人」には、考えさせる貴重な記事が多い。「原発学者は揺るがない」というタイトルの記事から引用する。

[惨状を前にして、専門家は何を考えたか。原子力発電の問題に第一線で取り組んできた科学者らを対象に、アエラでは緊急アンケートを実施、3月24日までに回収した。

知りたかったのは、「事故によって原子力発電への姿勢が変わったかどうか」

結果は明確だった。反対派はもちろん、推進派にもまったく揺らぎは見られない。

その一貫した姿勢は、福島第一原発のような「軽水炉」というタイプの原発の推進にとどまらない。大量の核燃料を扱う「再処理施設」や、プルトニウムを用いる「高速増殖炉」というような、より危険性の高い施設についても、推進派はそろって「進めるべきだ」と回答した。ためらいはない。]

別の記事には次のようにある。

[事故を受け、国民は原発に厳しい目を向けつつも、全否定しているわけではない。

「原子力発電を利用することに賛成ですか。反対ですか」

朝日新聞社が4月16、17日に実施した世論調査の結果は「賛成50%、反対32%」だった。ただ、ほとんどの被災者は調査対象から外れている。毎日新聞社が同じ日におこなった調査では、こうだった。

「震災前、日本の電力の約3割が原子力発電によって賄われていました。原発に頼っている日本のエネルギー政策をどう思いますか」

その質問に対し、回答は「やむを得ない40%、原発は減らすべきだ41%、全て廃止すべきだ13%」。ただ、男女の違いが際立ち、男性だけでみると「やむを得ない」は52%に上がり、女性だけでみると32%に下がる。

意外な結果というべきか。それとも、日本のエネルギー自給率の低さを頭に入れたうえでの現実的な判断とみるべきなのか。]

 このように見ていくと、「原発をなくそう」という強い意志が、国民全体の共通の認識になっているとは言いがたいようだ。放射能の危険性というものがまだ、骨身にしみたものとして捉えられてはいないのかもしれない。将来出てくるかもしれない身体的な障害よりも、電気がない不便さや電力不足による経済の停滞の方がより大きな現実だ、と思うものが多いのだろう。

 私は経験していないので分からないが、オイルショックの時の日本では、大変な思いをした者が多く、エネルギーのないことに対して敏感なのかもしれない。しかし、アンケートに一つだけ項目を付け加えてほしかった。

「あなたの町の近くに、原発を新しく建てる計画があるとして、あなたはそれを容認しますか?」と。

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